庶民的不妊録

生活が不安定なのに不妊治療沼にはまる夫婦の漫画ブログ

【人工授精8】医療保険

※2022年4月のお話です

 

はじめての人工授精を終えカフェでなにげなくクリニックの明細書を眺めていた田熊は、いつもは空白の項目に今回は点数が記載されていることに気づきました。

その項目とは、「手術」。

さっきした人工授精って手術だったってこと…?

そのとき、5年前の記憶が蘇りました。

 

それは28歳独身一人暮らしだった頃、それまで好き勝手に生きていた田熊はある日いきなり正体不明の不安に襲われました。

屋根も仕事も、少額ながら貯金もあり、友人もいて故郷の親も元気。

際立って何かに不自由しているわけではありませんでしたが、25歳以前に比べて明らかな体力の衰えを感じ始め、この先もずっと一人で生活を成り立たせていかなければならないのかと考えたらいきなりしんどく感じられたのでした。

そして焦りで我を忘れた田熊は何を思ったかその週末に保険の相談窓口へ赴き医療保険と生命保険に加入。

数日後、冷静さを取り戻してから「なんで入ったんだ」と若干後悔したものの、解約するのははばかられて以後毎月保険料をコツコツ支払っていたのでした。

 

その時入った保険、手術給付金があった気がする・・・!

 

放置しすぎて契約内容の記憶も曖昧だったため保険会社に問い合わせると

「給付金おりますよ」

の返事が。

5年間、病気も怪我もしないのにお金ばかり払って馬鹿みたいだと気分がクサクサする日もありました。

ついにまわってきたのです。

保険の給付金を受け取るターンが。

心の中で28歳の自分に向かって「やったな!!」とガッツポーズを決めました。