はじめての採卵から5日後、採れた1つの成熟卵は顕微授精を試みるも見事に散りました。
採れた卵の数がもともと少なかったので期待はしないように、と事前に自分に言い聞かせていたとはいえ、やはり実際に移植までたどり着けないと告げられるとショックで「マジカヨ!」以外の言葉が頭から吹き飛びました。
いつも冷静沈着しょっぱめ態度の塩先生が珍しく眉間にシワを寄せ、
「顕微授精は80パーセントくらいの確率で受精するんですけどね〜。残りの20パーセントに入ってしまったんですね」
と言いました。
いや待て待て。
20パーセントと聞くと5人に1人、まあまあいるわねと思いがちです。が。
避妊せず性行為を続けていて1年以内に妊娠できない不妊症カップルは10組に1組。
そこからタイミング指導・人工授精で授かれず体外受精に踏み切り、さらに最終手段の顕微授精まで進むカップルなんて数がグッと減るだろうに、その中の受精しない20パーセント…だと?
「妊娠出産は奇跡です」
とそこかしこで言われていますが、数字で見ると妊娠出産できる人はマジョリティってことでしょう?
自分とおっくん(不妊症)の方がよっぽどレアキャラじゃないかい…
打ちひしがれながらそんなことを思いました。
※2022年7月のお話です。
数字や見解はその年やクリニックによって変わりますので、詳しいことについては担当のお医者さんや専門の方にご確認ください。