移植できる卵ゼロの受精結果を聞いてから待合室で無の状態で待ち続けること20分。
やっと名前が呼ばれお会計となりました。
受精ゼロでも顕微授精をしているのでそれなりにお金が発生するはず。
塩先生の説明も受けたことだし。
さて、虚無にいくら払うのかしら?
とボヤボヤとカウンターへ向かった田熊に受付の方は明細を差し出しました。
「本日はお支払いはありませんので、明細のみお渡しします」
?
よくわからなかったのですがボンヤリしていた田熊は言われるがまま1円も払わずに明細を受け取りそのままクリニックの外へ出ました。
明細には顕微授精をしたことや問診したことなどが記されていましたが、なぜか支払いが発生しなかった?
もしかして、一個も受精できなかった田熊への哀れみなのか…!?
なんだかとてもやるせなくなって不妊治療を開始してから初めて一瞬泣きそうになりました。
後になって冷静に考えたら限度額適用認定証が発動しただけでした。
※2022年7月のお話です