庶民的不妊録

生活が不安定なのに不妊治療沼にはまる夫婦の漫画ブログ

【妊娠初期6】おめでとう




顕微授精で心拍確認まで辿り着いたあと、不妊治療クリニックから次の受診までにやっておくよう言われていたことがありました。

ひとつは母子手帳の受け取り。

もうひとつは産院の予約でした。

まだ完全に出血が止まらない状態で産院を予約しても良いものなのかと少し気が引けましたが、塩先生曰く今は早い週数で予約しなければ産院難民になってしまうこともあるらしく、できるだけ早く電話するようにと言われました。

 

田熊は里帰り出産希望していたので、実家の近くの産院に電話をかけました。

電話に出たおそらく受付の女性に心拍確認ができている妊婦であることを簡単に説明し、

「それで、そちらで里帰り出産をしたいのですが…」

と田熊が言うと電話口の女性から放たれた言葉が

「この度はおめでとうございます」

でした。

 

ふいの「おめでとうございます」に田熊は戸惑い、

「え、あ、は?はい」

と不審者のような受け答えをしました。

 

この時が妊娠後はじめて田熊が言われた「おめでとう」なのでした。

 

出血が続いていたので仕方がないのですが、田熊の中で自分の妊娠がずっと半信半疑なのでした。

その時までずっとおめでたいという認識がないまま過ごしていた自分は、赤ちゃんに失礼なのでは?

もっと赤ちゃんを信じるべきなのではないか、と思いました。

電話口の受付の方の明るい口調に少し戸惑いながら、8月のお産の予約を取りました。

 

ちなみに7月の予約はもう埋まっていたので本当に産院難民になるところでした。