初の新鮮胚移植に挑むべく処置台に横たわった田熊の横で、突如、胚培養士さんの胚盤胞講座が始まりました。
胚盤胞は「1〜6の数字、A〜Cのアルファベット、A〜Cのアルファベット」と3つの数字とアルファベットで評価分けがされており、田熊が得た2つの胚盤胞は4BBと3BB。
今回移植するのは4BBということでした。
最初の数字は胚盤胞の発達段階を表していて、数字が大きいほど発達が進んでいるということ。
次のアルファベットは将来赤ちゃんになる細胞が胚盤胞の中で占める割合で、Aが割合が多くて良い状態、Cが非常に少ない状態。
最後のアルファベットが将来胎盤になる部分の細胞の具合で、Aが細胞数が多くて良い状態、Cが細胞数が少なくて一つ一つの細胞が大きい状態。
この評価はあくまで胚盤胞の「見た目」に関する評価であって、胚の質、染色体異常などはわからないということでした。
それでも見た目がいい方がなんだか安心...なのか?
と悶々と考える田熊に胚培養士さんから
「これが今から移植する胚盤胞です」
とチェキが手渡されました。
4BBと言われた胚盤胞は遥か昔理科の実験で植物や動物の細胞を顕微鏡で観察した時に見たものと似ていて、これが大丈夫な部類なのかそれとも不細工なのか素人目にはよくわからないごちゃごちゃした丸い塊なのでした。
※ここで書いていることはあくまで田熊の体験談です。
お医者さんやクリニックによって説明の仕方や移植の流れが異なると思いますので、ただの一例と捉えていただけますと幸いです。