タイミング法じゃにっちもさっちも行かなさそうだと悟り人工授精の検討を要することとなった2021 年9月。
自費診療となるため1周期3万円ほどをぶち込んで妊娠率10パーセントの賭けにのるかそるかと頭を悩ませていた田熊の耳にある日「不妊治療保険適用」というパワーワードが飛び込んできました。
田熊の人生において未だかつてこれほどまでにタイムリーな政策があっただろうか、いやない!
(ちなみにそれまでの人生最大タイムリー政策はゆとり教育でした)
さすが、庶民の味方菅総理!
と唐突に政治に関心を寄せてみたものの、この時点では「高度不妊治療、保険適用するよ!」「1人6回までだよ!」程度のふんわりした情報しか得られませんでした。
女性の妊娠率は年齢に反比例するというのは有名な話で、基礎体温とか漢方とか食べ物とか一切気にしない塩先生でも年齢だけはキッパリと「若ければ若い方が良い」と言い切るくらいなのです。
このとき田熊は32歳。
一般的に35歳から妊娠率が下がるそうですが卵子の質は35歳の誕生日でガタッと悪くなるわけではなく、日に日にゆるゆるよくなくなっていくということなので、1周期でも無駄にはしたくないわけです。
そんな中、詳細がわからない保険適用を待つために6カ月を見送るか、それとも自費で人工授精に進むか、新たなる検討事案が発生したのでした。
迷いすぎて焦りすぎておそらく人が変わったようになった田熊はおっくんの気持ちなど無視して治療を推し進めそうになりました。
普段温厚なおっくんに
「焦りすぎだよ!!」
と一喝され、我に帰った田熊はいったん治療をお休みすることにしたのでした。