精液を提出してから約2時間、人工授精ワードを検索しすぎて眉間にシワが刻まれ始めた頃にやっと名前を呼ばれました。
看護師さんについてクリニックの奥の方へと歩いて行き、案内された部屋に入るとそこにはドラマとかで見たことのある手術台が。
思ってたよりガチっぽい!
部屋の端っこにある試着室みたいなスペースで下に履いているものを全部脱ぎ、タオルを腰に巻いて手術台に登りました。
看護師さんに言われるがままに仰向けに寝て足台に足を乗せるとまるでこれから何かを産むかのような体勢に。(産まない)
しばしその恥ずかしい格好で待っているとガラッとドアが開き塩先生がいそいそと入室してきました。
塩「ご主人の数値なんですけど、濃度750万/mlの運動率20%と非常にうっす〜い精液ですね」
えっ史上最低の成績…!!
股を開いて寝た状態でショックを受けながらも塩先生の
「ま、これよりもっと低い数値の男性不妊の方にも人工授精は有効なので、問題ないです」
の言葉に励まされ「ほんとに!?」と田熊の頭が混乱しているうちに塩先生は田熊の股の中を器具でグイグイ広げ始めました。