採卵を終えてリカバリールームで安静にすること2時間。
その間、看護師さんに点滴の針を外してもらったり酸素濃度を測ってもらったりパンツを履いたりしましたが、ずーっと眠くてほとんど眠っていました。
11時頃に看護師さんに起こされ、おっくんがクリニックに到着したことを告げられました。
田熊の通うクリニックでは当日来れる男性は指定された時間に自分でフレッシュ精液を持ってくることになっていました。
看護師さんに
「内診いけますか?」
と聞かれ、まあ眠いけどずっと寝てるわけにもいかないしおっくんを女性だらけの待合室で待たせるのも可哀想だしなと考え
「いけます」
と答え、手術着から元の服へ着替えて荷物をまとめました。
リカバリールームから出て診察室へゆっくり歩いて移動しながら、田熊は自分の身体が凄まじくだるいことに気づきました。
頭がグラグラ揺れているような、身体が重くて言うことを聞かないような。
この感覚を田熊は知っていました。
これは、若かりし頃に酒の飲み方を知らずにやらかした日本酒・赤ワインをチャンポンした翌日のそれ…!!
揺れる天井、迫り上がる内臓、制御不能の四肢!
先導する看護師さんの後ろをグネグネした足取りでかろうじて壁伝いに進みました。
※田熊は麻酔後めちゃめちゃ気持ち悪くなるタイプですが、いつも同日に採卵術を受ける他の方たちは田熊より早く回復してさっさと帰っていたりするのでこれも人によるところが大きいようです。