庶民的不妊録

生活が不安定なのに不妊治療沼にはまる夫婦の漫画ブログ

【採卵4回目1】ミシン

2023年4月。

4回目の採卵に向けてホルモン補充を開始しました。

 

採卵を始めたばかりの頃、何か趣味に打ち込もうにも常に妊活のことを考えてしまい何も手につかなくて、じゃあいっそのこと自分の妊活のことを振り返って記録していこう、と始めたのがこのブログでした。

ブログを始めて半年以上経つとさすがに最初の頃とは精神状態が変わってきて、良くも悪くも自分が不妊であるという状態に慣れが生じていました。

少し余裕が出てきたので、何か新しい趣味に手をつけようと考えたときに思い浮かんだのがミシンでした。

 

田熊の夢の一つに

「毎日自分で作ったワンピースを着てるおばさんになる」

というのがあります。

そのためにかねてから田熊はいつかミシンを買いたいと思っていたのですが、いつからかその「いつか」は「妊娠したら」になっていました。

まさかその「いつか」が延々と来ないものとは知らずに、いつのまにか何年もミシンを買いたいけど買えない状態が続いていたのでした。

 

自分の服を作るのに妊娠する前もしてからもないだろうと思いますが、これは本当に気づかずに知らず知らずそのような思考になっていたのですが、

「アラサー〜30代でミシンをやるのは子どもがいる人」

という謎の固定観念が田熊の中で育っていたのでした。

実際に田熊の周りでそれまで手芸に関わりなかった友人たちが子供ができた途端にミシンや編み物を始めて子供のために作った成果物をSNSに載せる現象が起きており、

「ああ、子なしが自分のためにミシンとか編み物やっても虚しいし痛々しいのかもしれない」

と思い手芸から遠ざかっていたのでした。

そう、完全に不妊をこじらせていたのです。

 

ですので、ある日、ふとおっくんに

「毎日自分で作ったワンピースを着てるおばさんになりたいから妊娠したらミシンがほしい」

と言った時に

「なんで妊娠してからなの?今買えば?」

と言われて、妊娠しないとミシンやる権利ないくらいに思っていた田熊はさらにおっくんから

「妊娠した人が全員ミシンやるわけでもないでしょ?」

と言われ、あれ?それもそうだな?と思いました。

 

不妊こじらせ怖…

と自分の重症さにおののきました。