移植⑤の判定日(田熊の通うクリニックは判定日がBT14)まであと3日程に迫ったある日、おっくんが夜に会食があるというので田熊も仕事終わりに外で一人で晩ご飯を済ませようとカフェに入りました。
注文したカレードリアが到着するまで何気なく眺めていたSNSでふと、こんな文言が目に入りました。
「妊婦さんはヨウ素系うがい薬を使わないように!」
心臓がキュッとなりました。
移植してから1週間以上、風邪などひいて後悔しないようにと田熊は毎日帰宅後うがいをしていたのでした。
わざわざ普段使っていなかったヨウ素系うがい薬を使って。
いや、でもまだ妊娠確定じゃないから、妊娠していたとしても超初期段階だから。
この時期にカフェインとったりお刺身食べちゃってても神経質に気にすることはないって意見もよく見かけるし、うがい薬もそんなところだろう、と頭の中で冷静さを保とうとする反面、田熊の指は高速で「妊活 ヨウ素系うがい薬」と検索窓に入力していたのでした。
結果、田熊がネットサーフィンから得た情報は、妊活中にヨウ素系うがい薬を長期使用すると甲状腺機能の異常をきたす可能性があり、ひいては不妊症の要因としても考えられている甲状腺機能低下症を招いてしまうかもしれないということ。
しかもうがい薬からのヨウ素の摂取量は1日1〜2回のうがいでも1日に推奨されるヨウ素の摂取量を優に超えちゃうことがあるよ、ということ。
まあでも元々甲状腺機能低下症だったりしなければちょっと使用したくらいでそんなに気に病むことないよ、ということでした。
いや、田熊、甲状腺機能低下症なんだが。
3年間毎日薬を飲んで甲状腺の数値をコントロールしているんだが。
なのになぜ、わざわざ、この大事な時期に、よりにもよって「ヨウ素系」うがい薬でうがいしまくってしまったのか。
自分の情弱ぶりに大ショック。
判定日まであと少しでナーバスになっていたというのもあると思いますが、目の前に運ばれてきたカレードリアに手をつけられないくらい落ち込み、悲しみ、腹が立ちました。
家に帰ってうがい薬のボトルをよく見ると小さい文字で「妊娠中の方はお医者さんへ確認の上ご使用ください」の旨注意書きされていました。
いや、もういっそ妊婦シルエットにバッテンマークをでかでかと表示しといてくれよ、と製薬会社に向けて悪態つくぐらい落ち込みました。
※ここで書いていることはあくまで田熊個人の体験談です。
市販薬の使用等についてはかかりつけのお医者さんや専門家の方にご確認ください。